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2018年

2018年に公開、またはその年の出来事に言及している参考資料一覧。

ユーザーテストは準備が8割! 弁護士ドットコムで実施した「準備の様子」「シナリオ」の一部を公開

ユーザーテストの成功の 8 割は事前準備にかかっている。ユーザーテストの目的は、アクセシビリティ上の問題を発見し、サービスの改善を行うことと、支援技術の利用シーンを実際に見てもらうこと。リクルーティングやテスト会場、端末の用意、シナリオ作成、同意書と謝礼の用意など、ユーザーテストには準備が必要。ユーザー数や属性、募集方法も検討する必要がある。

aria-expandedのよくある間違い

WAI-ARIA の中でもよく使われている属性で、コンテンツが展開されているかどうかの状態を表す aria-expanded を使う際によく見られる間違いの事例が 2 つ紹介されている。

2018年、freeeのアクセシビリティを振り返る

freee 株式会社が 2018 年に実施したアクセシビリティ関連の活動のまとめ。全盲の障害当事者が入社したことを契機に、アクセシビリティの必要性とプロダクトとしての価値が見出され、同社のミッションに直接的に貢献できるという手応えがあったなどの話が紹介されている。

見落としがちなVoiceOver対応

iOS アプリで VoiceOver に対応した事例の紹介。標準の UILabel や UIButton で実装する場合は気にしなくて良いが、画像のみのボタンを使う場合は注意が必要だという。

色に頼らないビジュアル表現を考える

「色覚に頼らない UI を考える」というテーマで行われた勉強会に触発され、色だけでなく下線や囲みなどのスタイルを使ったリンクの表現方法について考察している。アプリやウェブサービスの対応事例もあり。ウェブアクセシビリティとは障害者対応だけでなく、健常者にとっても使いやすい UI を実現することであるとし、勉強会では、グラフをモノクロで表現した際の解決策を考えるグループワークが行われ、色覚障害のある人でも理解できるグラフのデザインが 12 案提案された。

状態遷移時にアニメーションを伴うUIのアクセシビリティ周りの実装について

ディスクロージャーを例に、アニメーションを伴う状態遷移時の WAI-ARIA の扱い方がコード付きで解説されている。セマンティクス上、アニメーションは存在を意識させず、ユーザーアクションを起点とした状態遷移時には、アニメーションを無視して即座に WAI-ARIA のステートを更新すべきという。

ブロックスキップを考える — Accessible & Usable

WCAG2.0 の達成基準になっているブロックスキップ(いわゆるスキップリンク)についての考察が書かれてる。スクリーンリーダーは見出しジャンプやランドマークロールの移動ができるが、非スクリーンリーダーユーザーでマウスのスクロール機能を使えないユーザーにとっては重要であるという。記事ではブロックスキップ設計に必要な項目がまとめられ、Facebook が取り入れているブロックスキップを引用して難しい点などを解説している。

グラフや図解の説明テキスト — Accessible & Usable

グラフや図解の alt 属性値は情報量が多くなり認知負荷が高くなる恐れがあること、構造化されたテキストを提供することが望ましいこと、セマンティックな説明をグラフや図解に隣接して配置し、必要に応じて折り畳んで展開できるようにすることが推奨されている。

インクルーシブなペルソナ拡張

ウェブコンテンツの設計プロセスにおいて、アクセシビリティを考慮に入れることを促進するためのツール。UCD/HCD の手法で UX デザインを行なう際、ターゲットユーザー層の定義が暗黙的に健常者になっていることが多く、デザイン成果物からアクセシビリティが欠落しがちだと言う。このツールを使えば、ペルソナに対してコンテキスト(障害を持っている、高齢である、モバイルで利用しているなど)を付加でき、プロジェクト内にアクセシビリティの意識付けを促せるそう。

このリンクの解説が『インクルーシブなペルソナ拡張 - Accessible & Usable』にてされている。

はじめての VoiceOver 対応

VoiceOver とは何か分かる、VoiceOver 対応でどういった知識が必要なのか分かる、VoiceOver 対応ではどんな作業をするのか分かる、VoiceOver 対応がなぜ必要なのか分かる。

freeeのアクセシビリティ、いまとこれから

freee のミッションとアクセシビリティの関連性・重要性について語り、会社の成熟度モデルに基づいたアクセシビリティの位置付けを解説している。アクセシビリティを取り入れることで、会社の成長を促すことができるという考え方を唱えている。

スライド

Webアクセシビリティ対応で「音声読み上げ・文字拡大・色変更」は的外れ。本当に必要なのはSEO?

音声読み上げ、文字拡大、文字色変更は、アクセシビリティ対応としては過去の手法とされ、現在は適切なアクセシビリティ対応とは言えない。代わりに、SEO を意識した Web サイト作成がアクセシビリティの向上につながることが知られている。実際のユーザーの利用シーンを観察し、その状況に基づいてアクセシビリティ対応を検討することが重要である。まずは現状を確認し、その後で適切なアクセシビリティ対応の方法を考える必要がある。

Web Accessibility for Designers

間嶋沙知氏作、Web アクセシビリティを担保するためにウェブデザイナーが気をつけるべき 12 個の項目をまとめたポスター画像。“Great web accessibility starts in the design.” のコピーが印象的。

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